17.3 about a sex
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放映開始 : 2020年9月
エピソード数 : 全9話
各エピソードごとに若者がセックスとかセクシャリティ、身体について「そうだったんだ!」的な気付きを得ていくというシンプルに教育的なドラマだった。
保健体育版進研ゼミの漫画、なんて書くとなんだかダメそうに聞こえてしまうけど、全く悪い印象はなく、性にまつわる問題提起を下手に普通の恋愛ドラマの中へ忍ばせる、みたいな高度なことを目論んでいないぶん無理がなく、且つ情報を撒き散らしまくっているわけでもないので、終始印象が良かった。
地上波でこういうドラマをやるとなると、主役として視聴者にメッセージを訴えかける役割が学校の先生のような大人のキャラクターに担わされがちで、その結果余分な要素が増えて問題がスライドしたり、矮小化されてしまうのかもなと想像できるのに対して、当事者の若者たちを主役に置いてシンプルに見せられるのは若いユーザーが多そうなAbemaだから出来ることだと思うと、プレミアムに課金して応援したい気持ちにもなる。
主演の三人はみんな良かったけど特に田鍋梨々花さんがかっこよく、彼女の扮する原紬が自分の父親との関係性と向き合う第7話が良かった。
第8話、妊娠が発覚してしまうクラスメイトを演じたラストアイドルの中村守里さんもよかった。
そういえば、ここで妊娠させてしまう男子生徒(第1話で主人公の清野咲良をレイプしかけたのと同じキャラクター)がSNSで攻撃され、実生活でもハブられてるっぽい?かも?という以外にきちんと責任を問われている描写がなかったのがモヤッとはした。尺の中で描けるモチーフは限られているのはわかっているけども。
ソニンはこういう芝居をするんだという気づきがある。
また性教育やセクシャリティなどの話から少し拡がって、更に大きな括りで「普通ってなに」みたいなテーマにも触れているのが今っぽくていいと言うか、時代の要請にきちんと応えていて信用できる感じにつながる。